九州両生爬虫類研究会 第10回大会

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           大会案内
               
         
日時:2019年2月16日(土)
大会会場:阿蘇熊本空港ホテルエミナース
後援:熊本県 

 研究会発足10年目にあたる今年の大会は熊本で開催されました。2010年の第1回大会が熊本で開催された
あと、福岡、大分、鹿児島(奄美)、長崎、宮崎、佐賀、山口、沖縄をめぐり、再び熊本に戻ってきました。
今回は研究会発足10周年を記念して発刊された「九州・奄美・沖縄の両生爬虫類〜カエルやヘビのことを
もっと知ろう」のお披露目も兼ねた大会でした。
 会場には多くの方がご参加下さり、当初予定していた60名の席では足りなくなり、イスを追加で持ち込む
ほどでした。参加者は事前申し込み46名、当日参加は少なくとも28名の合計74名にものぼり大盛況でした。
 特別講演は富永篤氏と江頭幸士郎氏にお願いしました。若手研究家として小中高校時代の話から、生物学
との出会い、さらに現在の研究内容について、わかりやすく、楽しく、詳しく、魅力あふれるお話でした。
 研究発表は口頭発表8題、ポスター発表2題で、ウミガメ類、キノボリトカゲ類、サンショウウオ類につい
ての発表がなされ、外来種問題や混獲、病気など、考えさせられる発表が多かったと思います。
 また、一人一枚写真発表は今年も力作ぞろいで、皆さん人気投票一位を目指してユニークな写真が次々と
発表されました。感嘆?の声や一同爆笑といったシーンが何度も繰り返され、あっという間の時間でした。
今年の一人一枚写真発表の人気投票第一位は森田祐介さんの「クロイワトカゲモドキ」でした。
 なお、10周年記念誌発刊のお祝いを兼ねた懇親会では、記念誌の編集委員長である末吉氏から本の紹介が
ありました。47名の執筆者、写真提供者、編集協力者、出版社の担当者等、大変多くの方のご協力があってこ
そ発刊にたどりつけたことをしみじみと感じました。その後、ホテルの豪華な料理を堪能しつつ恒例のオーク
ションで大いに盛り上がり、大会は無事に終了しました。

 
               

                  第10回大会参加者の記念写真 

  特別講演 1 富永 篤 氏(琉球大学教育学部 準教授)
  演 題  「アカハライモリなどを対象とした地理的分化と系統の置き換わりに着目した
       両生類の種分化研究」

  

  特別講演 2 江頭 幸士郎 氏(北九州市立自然史・歴史博物館 学芸員)
  演 題  「謎が謎をよぶタゴガエルの進化」



 研究発表
 1. 大川 博志(広島学院中・高等学校)
  「西日本のカスミサンショウウオの再検討」
 2.保田 昌宏・森翔太郎・松村 宙輝・今竹 翔一朗(宮崎大学 獣医解剖)・久澄倫之介(宮崎
  大学大学院 医獣医)・岩本 俊孝(宮崎野生動物研究会)
  「宮崎南部海岸におけるアカウミガメの父母系の遺伝子解析と戻し交雑の可能性」
 3.今泉 法子・田中 万緒(宮崎大学農学部獣医学科3年)・保田昌宏(宮崎大学農学部獣医
  解剖学)・村上昇(宮崎大学農学部獣医生理学)

  「オキナワキノボリトカゲの行動に関する研究」
 4.今竹 翔一朗1,・保田 昌宏1,・松村 宙輝1,・脇谷 晶一1岩本 俊孝1宮崎大学・
  獣医解剖,
宮崎野生動物研究会
  「宮崎県日向市に定着したスウィンホーキノボリトカゲの繁殖状況
 5.徹耶(西海国立公園九十九島水族館)
  「九十九島周辺海域における2018年ウミガメ混獲状況
 6.菅野 一輝・厳島 怜・鹿野 雄一(九州大)・山崎 剛史(山階鳥類研究所)
  「福岡県糸島市で発見された過剰肢を持つブチサンショウウオとその3Dモデル
 7.村田 満(学校法人山口高川学園)
  「オオサンショウウオの痩せ現象と微胞子虫症の関係について
 8.坂本 真理子(くまもと里と山研究所)
  「ダム建設に伴う湿地再生事業における両生類の保全
 
ポスター発表
 1.新村 義昭・小串カスミサンショウウオ保護・保存会
  「絶滅危惧U類「カスミサンショウウオ」の保護・保存活動と小学児童への環境教育
 2.荒地 香澄・村田 満(高川学園)
  「オオサンショウウオの分泌物について