九州両生爬虫類研究会 第9回大会

           プログラム
           大会案内
               
         
日時:2018年3月2-3日(土・日)
大会会場:国頭村環境教育センター やんばる学びの森  

 今年の大会は研究発表・懇親会・宿泊すべてが国頭村環境教育センター「やんばる学びの森」で行われ
ました。参加者が特に期待していたエクスカーションが大会前夜にスタートし、宿泊先周辺での早朝散策、
研究発表・特別講演、夜の懇親会、懇親会後の宿泊先周辺の深夜散策等、興奮冷めやらぬまま一気に2日間が
過ぎました。
 参加者は事前申し込み47名、当日参加7名の合計54名でした。
 沖縄大会は当山昌直氏に特別講演をお願いしました。初めに琉球の歴史、そして地理学的な話に続き、さら
に「見つからなかった琉球の両生爬虫類」についてのお話でした。「やんばる」の森に囲まれたなか、当山氏
の穏やかでゆったりとした口調に参加者はいつしか時間を忘れて聞き入っていました。沖縄という土地そして
生き物への愛情がひしひしと伝わってくる素晴らしい講演でした。
 研究発表は11題でした。このうち6題は沖縄の両爬です。沖縄の両生爬虫類相は九州本島とはまったく違う
ことから皆さん興味津々で聞かれていました。また、一人一枚写真発表も皆さん人気投票一位を目指して、
ユニークな写真が次々と発表され、感嘆の声や笑い声が連続していました。一人一枚写真発表の人気投票第1位
は栗田一輝さんの「イボイモリ幼生」でした。拍手!!
 懇親会は沖縄料理を堪能しつつ、エクスカーションや講演の話で盛り上がっていました。大会前夜のエクス
カーションは、本格的な沢登りコースからお手軽散歩コースの4コースに分かれ、案内人の方の誘導で夜のやん
ばるをそれぞれ楽しみました。九州本島での3月上旬はまだまだ寒い時期ですが、こちら沖縄ではいろいろな
両生類の、鳴き声、卵塊、オタマジャクシ、幼体、成体を観察できました。夢のような時間でした。
  来年は九州両生爬虫類研究会ができて10年目に入ります。各県一巡して第1回大会が開催された熊本で開催
されます。10周年記念誌も発行される記念大会になりますので、多数のご参加をお待ちします。
 
               

                  第9回大会参加者の記念写真 

  特別講演   当山昌直氏(沖縄生物学会会長,沖縄両生爬虫類研究会会長)
  演 題  「見つからなかった琉球の両生爬虫類」

  


 研究発表
 1.松尾公則
  「特別支援学校におけるカエルの授業
 2.松川夕華・坂井海采
  「ニホンイシガメの現状と対策
 3.徳山孟伸・戸田守
  環境DNA解析の紹介琉球列島のカエル類を例に
 4.山本結沙・富永篤
  「イボイモリの雄の求愛行動の野外観察例
 5.栗田一輝・富永篤
  「イボイモリの陸上産卵に関する産卵環境の選択と初期生活史
 6.西原誠力・城野哲平・富永篤
  「シリケンイモリの光環境に合わせた産卵様式の可塑性について
 7.宮里紗弥・富永篤
  「シリケンイモリの繁殖をめぐる雄同士の競争及び雌の配偶者選択
 8.保田昌宏
  「宮崎県日向に定着したスウィンホーキノボリトカ
 
 9.泉徹耶
  「九十九島周辺海域における2017年のウミガメ混獲状況
 10.岩岡千香子
  「長崎県平戸市及び佐世保市宇久島におけるアカウミガメの産卵
 11.嶋津信彦・新里和野・菅原涼・角田洋平・渡邉環樹・河内紀浩
  「外来種セマルハコガメの宮古島における定着と分布